確定申告の要注意点と税制改正のポイント(研修)2018/1/12

千葉県市原市姉ヶ崎の税理士関口です。
千葉税経新人会が主催する「確定申告の要注意点と税制改正のポイント」の研修に参加してきました。講師は税理士の坂野上 満先生。

平成29年度の確定申告で変更になるポイント、間違えやすいポイントを中心に説明してくれました。

 

目次

研修に行く目的

時間があって、興味がある内容があれば研修に行くようにしています。浪人時代、税理士試験の勉強をしているときもライブ授業に出席するようにしていました。最近は録画やWEB授業も多くありますが、自分の性格上イマイチ集中できませんでした。合格した年も全てライブ授業を受けた年でした。

医療費控除

平成29年度改正で変更になった部分で、大きく影響を受けそうなのは医療費控除です。セルフメディケーション税制の創設で医療費控除が複雑になりました。

セルフメディケーション税制とは

適切な健康管理の下で医療用医薬品からの代替を進める観点から、健康の維
持増進および疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人が、平成 29 年 1
月 1 日~平成 33 年 12 月 31 日までの間に、自己又は自己と生計を一にする配偶
者その他の親族に係る特定成分を含んだ OTC 医薬品(いわゆるスイッチ OTC 医薬品)の購入の対価を支払った場合において、その年中に支払った対価額の合
計額が1万2千円を超えるときは、その超える部分の金額(上限:8万8千円)
について、その年分の総所得金額等から控除する新税制です。

従来の医療費控除との関係は?

セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)による所得控除と、従来
の医療費控除を同時に利用することはできません。購入した対象医薬品の代金
に係る医療費控除制度については、従来の医療費控除制度とセルフメディケー
ション税制のどちらの適用とするか自分で選択することになります。

 「一定の取組」とは?

申請者が申告対象の1年間(1~12月)に、 保険者(健康保険組合、市町村国保等)が実施する健康診査(人間ドック、各種健(検)診等) 市町村が健康増進事業として行う健康診査(骨粗鬆症検診、生活保護受給者等を対象とする健康診査等) 予防接種(定期接種又はインフルエンザワクチンの予防接種) 勤務先で実施する定期健康診断(事業主健診) 特定健康診査(いわゆるメタボ健診)又は特定保健指導、市町村が実施するがん検診等です。
なお、これらのうちのいずれか1つを受けていればよいため、全てを受ける
必要はありません。取組を実施したことの証明書類については、こちらです。

まとめ

確定申告書を作成する前に、一度試算をしてみましょう。試算は国税庁HPですることができます。医療費控除は労多くして功少なしといわれますが、医療費が高額になった方は還付額が大きくなりますので、早めの準備をお勧めします。